世界大会を経験し、地球におけるアジアを認識
グローバルな目線で日本とアジアの架け橋となる
佐伯充律
ansleep サエキ有限会社
代表取締役
専門学校を卒業後、東京、NYで研鑽を積み、1995年南半球最大のヘアショー「Hair Expo」に日本代表として出場。後98 年には美容界最大の世界大会「hairworldʼ98」に日本代表として出場。99 年サエキ有限会社設立、ヘアサロン「ansleep」設立。現在は日本、海外と合計6 店舗を展開する。三本の連なったハサミを使った独自のカット技法“フリーハンドカット”でその技術と人柄に魅了されたファンも多い。
ansleep サエキ有限会社
http://www.ansleep.com/
現地スタッフによる
日本式の接客サービス
「成功も失敗も何も考えず、その時にやりたい事をやる。それが自分です。海外出店もいつかはやりたいと願っていました。台湾という場所はそこに自分を求めている人がいる。その思いからチャレンジを始めました」と、海外への挑戦を熱く語る佐伯氏。
現在の成功を見れば順風満帆だったようにも思えるが、それは決して平坦な道ではなかったのだという。日本のサロンの認識では起こらないトラブルも、台湾では教育する必要があったという。例えば、正午に予約のお客さまが来店する事が分かっているのにも関らず、アシスタントが店舗にいなかったので、探しにいってみると昼食をとっていたと言った事があった。日本であればお客さまの予約を受けていれば、お客さま優先が通常である。しかし、台湾の認識でそれが存在しなかったのだ。
こうした、サービス提供者としての認識の違いはどの国においても存在する。しかし、同氏は日本の接客サービスを提供すべく、現地スタッフの1 人ひとりに細かく、そして粘り強く教育を施していったのだという。「日本のサロンを台湾につくりたい、そういう思いで教育していきました。その結果がプラスの方向へ働いて、スタッフ全員が日本の接客スタイルを理解してくれるようになりました」と佐伯氏は語る。現在ではほぼすべてのスタッフが、日本のきめ細かい接客サービスを理解し、主な日本語も業務の一環として教育の中で習得し、会話も不自由ないようされている。このようにトップに立つ人間が目線を下げて1 つひとつ浸透、理解させゆく仕組みを構築した結果が顧客にとっての居心地のよい空間を提供している。これが日本発のサロンansleep の強みだ。