豊富な知識と経験を基にした多角的なビジネス戦略
日越の信頼を深め互いにさらなる発展を目指す
Doan Huu Duc
(ドアン・フー・ドゥック)
ホーチミン市人文社会科学大学に在学中、ベトナムとシンガポールの合弁会社で副社長を務める。卒業後は同大学の講師を経て、1995 年にノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院へ留学。1998 年から1999 年に、世界銀行で南アフリカの若いビジネスパーソン育成のプロジェクトを担当する。1999 年にはベトナムで経済大学向けの教科書作成やローカルマーケティングの講師を手掛ける。この頃にVIETNAM CONSULTINGを設立し、経営やマネジメント教育、中小企業の経営支援などを開始。民間企業の設立支援やカードビジネスで成功を収めたほか、最近は農業やペットビジネスにも注力している。
豊富な経験を活かした企業支援やカードビジネス
─まずはご自身の経歴について簡単にご紹介ください。
ドゥック:ベトナム戦争は1975 年に終結しましたが、戦時下で幼少期を過ごした人々にとってはとても大変でした。そんな中でも勉強を大切にするベトナム人の習慣は生きており、私自身も11 歳から仕事をしつつ勉強に励んだものです。
その後はホーチミン市人文社会科学大学で英語と経営管理を専攻し、在学中にはコンピューターや肥料を販売するベトナムとシンガポールの合弁会社で副社長も務めた経験があります。卒業後は同大学にて講師として学生を教えていました。
1995 年に国費でアメリカのノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院に留学し、マーケティングを専攻してMBA を取得。日本からの社会人留学生もいて一緒に勉強したり、アジア人を中心としたグループで計算作業なども行いましたね。
卒業後の1998 年から1999 年にかけては、世界銀行で南アフリカの若いビジネスパーソン育成に関するプロジェクトを担当しました。これはアパルトヘイト政策の影響が残る中で、差別されている人に向けた教育プログラムです。そして1999 年にベトナムへ戻り、ベトナムの経済大学向けの教科書作成に携わったほか、ローカルマーケティングの講師も務めました。また、アメリカのハーバード大学と連携したプロジェクトとして、学卒者向けにマーケティング講座も担当しましたね。
VIETNAM CONSULTING を設立し、経営やマネジメント教育、中小企業の経営支援などをスタートしたのがちょうどこの頃です。当時はベトナムでも民間企業が認められるようになり、I F C ( I n t e r n a t i o n a l F i n a n c eCorporation:国際金融公社)を通じてゴム製造業、水産業、製紙業、旅行業などの民間企業設立を支援していました。
それともうひとつ、ベトナムで初めてカードビジネスを手掛けたのも弊社です。VietcomBankとの提携でスタートしたサービス「24h Connect」は現在、1,000万枚以上を発行するまでに成長しました。そのほか、2007年にはベトナム代表として同国を紹介する書籍の執筆を担当しており、こちらはロンドンで発刊されています。