アジアブログ

 

 
 

2011年9月30日 【ベトナム】
星越ベトナムレポート 第13巻

村上 博治



1か月の経済の動き

 

① 世界経済


 歴史的な円高が続く9月となりました。特に対ユーロについては26日には約10年ぶりに102円を割るという展開になりました。ただ、27日、28日には105円台まで切り返しています。これはユーロ諸国が、ギリシャへの支援一辺倒ではなく、デフォルトした場合はどうするかという対応を協議し始めた模様であるのをうけての評価ということができるでしょう。ギリシャのあまりのキリギリスぶり(景気悪化に加えて一部の再建計画が未着手であることが同国への調査によって発覚しています)にドイツ・フランスが見放し始めたのかもしれません。
  日本経済は震災のダメージから実はゆるやかに回復してきているのですが、円高がその歯止めになりそうで残念です。

 

 

② ベトナム経済


 8月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は、前月比0.93%増と今年一番の小幅上昇となりました。インフレが収まりつつあるようです。ただ、対前年同月比では23.02%増と依然高水準です。10月1日には政府が8月22日に公布した法令により最低賃金が引き上げられます。例年は1月1日に行われるのですが、髙インフレにより前倒しとなりました。国民の生活がこれで少し楽になればよいのですが。
又みずほコーポレート銀行がVCBの15%相当の株式取得が発表されました。1株3.4万VND(株価2,73万VND)よいディールと思います。
みずほは安い買い物をしたのではないでしょうか。

 

 

③ 今月の話題


9月は8月のマーケットを引き継いだ動きになっております。特にヨーロッパ市場の下げは大変きつく、ユーロ建ての金融資産を保有している日本人は、ユーロ通貨の下落と合わせて、資産下落を招いています。これからどうなるのか、誰でも知りたいことですが、ギリシャのデフォルトは避けられないでしょうか。35兆円は大きいです。過去デフォルトしたロシアは5兆、アルゼンチンは8兆程度でした。また、ギリシャに続きポルトガルまでデフォルトすると、恐ろしいことになるでしょう。独、仏等はまだ助けられる余裕はありますがギリシャ国民はどこまで借金を抱え込むことに耐えられるでしょうか。もういやだと宣言するのはいつでしょうか。やはりユーロ資産は別の通貨資産に逃がした方が賢明かもしれません。

 

 

④ 星越ベトナムファンド


今月もベトナムマーケットは、欧米マーケットや他のアジア諸国を横目に13日連騰を見せました。多少インフレが収まりつつあるのが材料ですが直近また5日連続安ですので、動きの荒いマーケットです。もし欧米が暴落することあれば、つれ安したところは絶好の投資チャンスになると思います。ファンドは変わらず0.9です。

 




 

日越 街角レポート

町の変化率はすごいです2

 休みの日に昔のベトナムの映像でもないかと、探していたところ、2002年の「水曜どうでしょう」というテレビ番組で俳優・タレントの大泉洋さんがバイクでハノイ―ホーチミン縦断するという企画ものを見つけました。大変興味深く、じっくり拝見しましたところ、一番びっくりしましたのは当時の車の少なさです。2002年は私がいったんベトナムを離れた翌年です。当時確かに輸入車等はまれで、ベトナムトヨタの車しかなかった時代です。しかしこんなに走ってなかったのかと改めて今の車の増加に驚かせられました。またTVでは日航ホテルの前から一号線沿いにバイクでひた走るのですが、道路も整備が悪く大泉さんをびっくりさせていました。今の道路と比べてその改善ぶりにもびっくりです。そして2002年当時は全く高層アパートがありませんでした。
  ハノイやホーチミンの再開発地域は10年前は確かに何もなかったとは思っていましたが、昔の映像を見ることで改めてそのことを認識できました。最近ハノイのランドマークタワーを見てきましたが雨が降ると一番上が霞む高さです。オープンがどんどん伸びてはいますが、これからハノイ、ホーチミンの変化がどのようになるのか、楽しみでもあり恐ろしくもあります。

 

 



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