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2012年3月8日 【中国】
数字北京信息亭

北京華通広運物流有限公司
柳田 洋






写真は当社のオフィスがある幸福大厦が面する東三環路の歩道に作られた、
数字北京信息亭(しゅーずべいじんしんしーてぃん)です。
英語では「Digital Beijing Information Kiosk」と書いてあります。


この信息亭、中国共産党の国民に対するプロパガンダの一手段です。
写真に写っている「北京精神」や、
中国共産党がどれだけ国民のために働いているかなど、
共産党が国民に伝えたい内容を映し出したり、国民がタッチパネルを使って、
自分が知りたい政策などの情報を取得できるようになっています。


こうした国民に対するプロパガンダは、従来は、社区(しゃーちゅぃー)と呼ばれる
各居住区の中にある信息島と書かれた立体掲示板に紙で貼られたり、
人通りの多い道に設置された新聞掲示板に中国共産党機関紙・人民日報を貼る、
などの方法で行われてきましたが、技術の進歩により、今ではこうした
デジタルな形で行われるようになりました。


しかし、形はデジタルに進化しましたが、やっているプロパガンダという行為は、
何十年も全く変わっていません。
こうした「最新のデジタル技術を駆使して、旧態依然としたプロパガンダを行う」という
ちぐはぐな組み合わせが、世界第2位の経済大国であり、
発展途上国でもある今の中国の現状を象徴的に表しているように感じます。

 


 


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