アジアブログ

 

 
 

2010年10月4日 【ベトナム】
郷に入りては郷に従うのがいい!?

Brain Works Asia co.,Ltd
ディレクター 中嶋 和雄


アジアで現地の人を採用している企業はすべからく、
現地スタッフのマネジメントに関しての悩みをお持ちである。
曰く「どうすれば、彼らがやる気になってくれるのか?」と。

ベトナムを含めた東南アジア地域の多くの国は、
まだまだ貧しい国であり、一部の富裕層を除いては、自分の生活を守り、
生きていくために必死になっている人が大半である。

それがハングリー精神を養い、活気につながる側面があるものの、
自分を中心に考え、他人にかかる迷惑や損失よりも目の前にある
自分の利益を追求するメンタリティがあることは否めない。

また、こうしたことに罪悪感を感じるどころか
「ばれなければOK。だまされるほうが悪い」
「自分が得したから、後から注意されても聞く耳を持たない」
と居直ったような場面に遭遇することのほうが多い。

加えて、南国特有の温暖な気候などもあり、全体的に動きが緩慢で
ルーズな行為が目立つという側面もある。

こうした場面に遭遇した日本人は通常、 そんなメンタリティに幻滅し、
諦めて離れていくか、相手に合わせて自分が
同じメンタリティで動くようになるかに分かれがちだ。

しかしながら、海外から日本人が賞賛されているのは、
ホスピタリティに代表されるようなモラルや誠実さなど、道徳心の部分である。
そして思いのほか、多くの外国人がこうしたことを学び、
実践したいと感じているのである。

私たちブレインワークスグループで考えているのは、
ビジネスを進める際に、現地にあわせるのではなく、
日本スタイルでモラルや規律、誠実さを追求していくことが
大切だということである。

もちろん、現地で働く人と合わないスタイルになりがちで、
衝突が発生することは容易に想像できる。
ここで「追求」というのは単純に押し付けるのではなく、
教え込んで理解してもらい、さらには実践を通じて、
最終的に本人にメリットがあると感じさせることを指す。

生活環境、受けてきた教育、さらには歴史的背景の異なる人々に
単に「日系企業だから日本式で」や「グローバルスタンダードはこれだ」
と言ってもなかなか聞き入れてもらえないのが現場の実態である。

だからこそ、彼ら彼女たちに「得をした」と思わせるように、
うまく導いてあげる考えが大切になってくる。
人事考課と連動させて給与や昇進といったインセンティブにつながる仕組みづくりや、
思い切った人材登用、会社組織として首尾一貫した評価を公正に実施することなどが
重要なポイントになる。

アジア進出は海外法人を設立するだけでは終わらず、その後の組織づくり、
特に現地スタッフをマネジメントする仕組みづくりこそ、
継続性のある企業へと成長するために大切なのである。

弊社では、こうした現地のマネジメント体制づくりからスタッフ育成まで
ワンストップでサービス提供しており、日系企業のみならず、
ベトナムのローカル企業からも同様の要請を受けている。

現地のマネジメントでお困りの際は、気軽にご相談いただきたい。


 
 


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